示談に向けての心構え
車やバイクハンドルを握る以上事故は仕方の無いものだと思います。もっと言ってしまえば、生きている以上トラブルはつき物です。よくある表現ですが、自分だっていつ加害者になるか分からないのです。
好きで事故を起こしている人は極少数のはずです。中には理不尽に騒ぎ立てるやからもいるようです。皆さんも「今回の事故の相手はたちが悪くて」なんて会話を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
皆さんは交通事故の被害者になったとして相手に望むものは何なのでしょうか?
十分な補償、誠意ある対応。一言で言えば誠意ある対応ですんでしまうと思います。 では、誠意とは何でしょう?お金です。ならば、スマートに少しでも多くお金をいただけばいいのです。理不尽に騒ぎ立てれば相手の誠意が増えるのであれば誰もが迷わず騒ぎ立てます。でも現実は変わりません。それどころか相手の誠意は減ってしまうのではないでしょうか?
相手も感情の生き物
保険会社の担当者も感情のある人間です。先ほども触れたとおり、払ってあげたい人、払ってあげたくない人が必ず存在します。ならば、払ってあげたい人になったほうが得ですよね。
もちろんこちらだって、被害者であり、人それぞれいろいろな感情が入り乱れていると思います。感情を押し殺して媚びへつらう訳ではなく、皆さんが当然の権利を主張し、正当な意見を述べて、会話を交わす中で保険会社の担当者に、この人には少しでも多く払ってあげたい、少しでも多く補償していい方向に進んでもらいたいという感情にさせればいいのです。
例えば、よくあるケースで首を痛めているとします。担当者も挨拶の一環として具合のことを聞いてくるでしょう。 「相変わらずですね。特に、雨が降ると調子が悪いですよ。雨が降ると傷がうずくなんていいますけど本当なんですね(笑)。まぁ、直ってくれるのが一番ですけど、この感じだと本当に不安です。動けなくなるような痛みではないのですが、この痛みが続くと思うと憂鬱ですね。上手につき合う方法でも考えますよ。何かいい方法は無いですかね?」 ほんのこれだけでも、「痛いよ。どうしてくれるんだよ。」というよりは悪い印象は与えません。両方とも同じ内相の返答ですよね。挨拶代わりの会話ですからサラッとちょっとした笑いも絡めてイヤミの無い様に話します。この場合、前者も話し方によっては相当イヤミな発言になりますからね。
他にも、少なくとも何度かは書類のやり取りがあります。もちろん雛形があり簡単に用意できる書類ですが、 夕方ごろに連絡が来て「では、すぐに書類を用意して送りますのでお手数ですが必要事項を記入して返信してください。」こんな会話もあると思います。 「急いでいないので明日の発送で大丈夫ですよ。」と、一言添えます。仮に急いでいたとしてもそんなに時間は変わりません。こういった何気ない相手を気遣う一言は効果的です。皆さんも自分に置き換えてください。相手のちょっとした気遣いを感じたときに悪い気はしないはずです。ましてや、普段から文句やイヤミを普通の人より多く言われている中でのそんな一言は抜群に効くのです。